自然 と 乗り物

多趣味(?)かもしれない主の日々の気付きや以前の記憶が記事になります。全部雑談。

科学のこと

地図子さんの長良川鉄道の後半の記事で出てくる「マイナスイオン」という単語。

どんな記事で見ても過剰反応してしまうのです。これは地図子さん関係ないです…

いろいろな家電メーカーが健康に対する効果を謳っていますが、科学的にどういう理論なのかはっきりとした説はいまだ無いようです(ニセ科学などと言われている)。メーカーさんたちは統計をとっているようですが。頑張って学説を支えるデータをとってください。

 

まず書かないといけないのは、物性物理学における「陰イオン」とは別物であるということ。そもそも陰イオンや陽イオンがある(電離している)のは基本的に水溶液中で、空気中だとヤバいです。

原発大国日本で放射線が騒がれるのにマイナスイオンが健康にいい理屈が不思議なのです。(ラジウム泉とかあるがとりあえず置いておく)
空気中で電離が起こる、具体的に大気中の酸素や水(水蒸気)などが電離してイオンが出るというのはなかなかない現象で、落雷ならあるのかな…? 確実にあるのは放射線の影響です。特にα線(ヘリウム原子核、2価陽イオン)やβ線(電子)の影響は大きく、割と簡単に空気中で電離を起こします。ガイガーカウンター(ガイガー・ミュラー計数管)は電離したイオンで通電するときに針が振れて放射線を検出できるのです。

もちろん放射線は人体に影響があって、放射線そのものやそれによって電離したイオンが体内で活性酸素をつくって細胞破壊の原因となったり、直接遺伝子の塩基配列を変えたりします(つまり細胞製造の設計図が狂う)。

マイナスイオンがこれと同じだとしたら…ヤバいですよね?
高校の時とかこんな感じに不思議でしたが、どうやら陰イオンとマイナスイオンは関係のない単語のようで。

 

それから、元々電気的に中性なものからマイナスのものが出てきたらプラスはどこにいった?説明してくれ!となるのは筆者だけではないはず。

 

まあ森とか滝で気分がいいのは空気がいいとか水しぶきで涼しいとかということでしょう。
都会や市街地と比べれば川の周りなどは圧倒的に空気が違うでしょう。海流と恒常風の影響とかがあるので、川の流れと空気の流れとかあってもいいはずですし。

逆に工場地帯を流れている川とかどうなんでしょう。多雨で下水が流れ込む川なんかあまり近づきたくないですね。

 

筆者は日本の科学教育にかなり不満があるので、批判的になりがちですが、いろんな場面で科学教育の不足の悪影響があるように思います。東日本大震災原発事故後もそうでしたが…

今や他人事の人も結構いそうですが、あの事故は原子力事故としては最悪クラスです。チェルノブイリと同じレベル7の事故です。まあ原発導入当時の意思決定なので筆者世代がどうにかできるものではなく、残念ながら原発に頼りまくっている人間の一人ですが。科学技術社会論とかすごくすっごく難しいのでこの辺で。

自分の中で、あくまでも科学は物事の理を説明するための道具で、何か説明できなくなればいくらでも理論は変わると思っています(科学の歴史がそう)。人が何か現象を納得するためのものなんですね。納得できないと意思決定に失敗してしまうんです。

文科省には科学教育についてもっと考えてほしいです(というか文系の人たちが多いのか?)。科学が苦手な人が多い社会はまずいのではと思います。

 

※後半で言う科学は自然科学だけでなく人文・社会科学も当てはまると思います。

 

理系人間の言いたいこと。いろんなことに何でだろう?と考えることが結構大事です。